陳氏太極拳協会双月会

双月会 竹之内朋子の寄稿文を紹介いたします 2020年9月29日寄稿

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」 鉄血宰相と呼ばれたオットー・フォン・ビスマルク(1815年-1898年)の言葉です。
「双月会」で指導する立場となりこの言葉が座右の銘となりました。
昨今運動スポーツにおける指導者の問題がよく取り沙汰されます。
とある大学の悪質なタックルで社会問題となった事は記憶に残っているのではないでしょうか?
指導者、先輩などのヒエラルキーにより起こるパワハラ。
また歴史の中では八甲田山雪中行軍遭難事件なども誰が見ても無謀な計画なのにヒエラルキーの中で下の意見が通らない組織の風通しの悪さが多くの死傷者を出した事を知っている人も多い事でしょう。
今では多くの団体が、この昔ながらのヒエラルキーから脱しようと取り組まれています。
私も前に運動指導におけるコーチングのプログラムを学んだ事があります。
「双月会」も脱ヒエラルキーで会の運営を行っています。

さて、では陳氏太極拳協会ではどうなのでしょうか…。
九州支部では、私が知る限り(今はコロナ問題で無理ですが)毎年のように新年会や忘年会など沛山老師を囲んで宴会が催されておりました。
沛山老師も「皆さん参加されてください。」とニコニコ声かけされていました。

しかし、私は宴会には基本参加しない事にしていました。
これは別に陳氏太極拳の人達と飲みたくない。とかではなく
(家族に申し訳ない。)
と思ってしまうからです。
私の家族は私が太極拳する事をいつも快く送り出してくれます。
夜遅くなる事も有れば丸一日講習会で留守にする事もあります。
それでも
「行ってらっしゃい」
と送り出してくれます。
そんな家族をほっぽって宴会に参加する事は遊びほうけているようで後ろめたさを感じるからです。
しかし一度だけ沛山老師が九州に引越して来られた時歓迎の宴会に参加させて頂いた事があります。
その時たまたま席が沛山老師の真前でした。
私はそれまで(老師はお酒を飲むのがお好きなのだろう)
くらいに思っていました。
ところが…。宴会が始まって暫くすると会員の方々が次から次へと老師とお話しがしたくてやって来ます。老師は食事どころではありません。
私は食事をしながらそっとその様子を窺っていました。
老師はずっと会員の1人1人の話を聞き、うなずき受け止めて居られました。
時には反論したくなるお話しの時も聞いて居られました。
(私なら疲れてしまう…)
そんな思いが過ぎりました。
その後暫くして指導員の講習会の中で老師が
「私は何時でも皆さんに心を開いています。」
と言うお話をされた時、
(沛山老師はいつも宴会で皆の意見や考えを聞く場と捉えておられたのか!)
と知りました。
老師は会員の意見が通りやすい組織を目指しておられるのだ。と…。

もし、このホームページをご覧の方で当会に興味を持たれた方が居られましたらホントに気さくな会です。
ぜひ見学体験に来られてください。
お待ちしております。(^^)

陳氏太極拳協会 双月会 竹之内 朋子