陳氏太極拳協会双月会

「双月会」会員 M.S. (女性)さんからの寄稿文紹介です。

 去年半ばから、80代の母の足の痛みがひどく歩くこともままならないほどになり、11月に股関節の手術を受けました。
 1月の退院後、外出せず運動量の少ない母の体がだんだん衰えていくのを感じ、2月から一緒に公園を散歩するようになりました。
 母の歩く速度に合わせて私もゆっくりと歩くので、太極拳をしているときのように、身体に気持ちを集中させて歩いてみました。おなかを締めて背筋を伸ばし、足を運ぶときには腸腰筋を意識しました。足裏が地面に着く感じ、地面を蹴って足裏が地面から離れる感じも、一歩一歩味わってみました。歩く動作を丁寧に行うことで、気持ちが穏やかになるのを感じました。
 母は最初とても短い距離をやっとで歩けるくらいでしたが、少しずつ歩く距離を延ばしていき、だんだんと体力と脚力が回復してきました。3月末から念願のグランドゴルフにも復帰できるほどになり、見るからに、体だけでなく気持ちも明るく元気で前向きになってきました。
 辛く厳しい冬を乗り越え、母にも少しずつ春がやってきているようです。

「双月会」会員 M.S. (女性)